この記事は2024年11月時点の内容です。
- 犬のブラッシングは、健康管理やスキンシップに効果的!
- 犬種や性格に合わせたブラシを選ぶことが大切
- 皮膚トラブルのある子のブラッシングの仕方も解説
- 注意点を踏まえたうえで、ブラッシングタイムを楽しもう
ブラッシングはトイレや食事と同様に、愛犬の日常的なお世話の一つです。
今回は、愛犬をブラッシングするメリットや、おすすめのブラシアイテムを紹介します!
皮膚トラブルがある場合の対策や、ブラッシングの注意点も獣医師の監修を受けて解説しています。
犬種や性格に合ったブラシを選びつつ、愛犬との素敵なブラッシングタイムを楽しんでください。
◆執筆・監修:獣医師プロフィール
岩手大学で動物の病態診断学を学び、獣医師として7年の実績があり、動物園獣医師として活躍中。動物の病態に精通し、対応可能動物は多岐にわたる。
目次
愛犬をブラッシングする理由・メリット
まずは、愛犬をブラッシングする理由やメリットを紹介します。ブラッシングの目的は、被毛を美しく整えるだけではありません。ブラッシングの役割や効果を学び、日々のケアにつなげていきましょう。
毛玉をケア・防止できる
愛犬をブラッシングするメリットとして、毛玉のケアや防止があげられます。とくに長毛種は、少しの毛玉を放っておくだけで、ハサミで切らなければいけないほど巨大になることも。毛玉は皮膚の「つれ」による痛みや、細菌の温床の原因になります。
衛生面をケアでき、皮膚トラブルが防げる
ブラッシングでは衛生面をケアできるため、皮膚トラブルが防げます。被毛についた汚れ・ホコリ・細菌・食べかすなどは、愛犬の皮膚病の原因に。ブラッシングによって表面の汚れを定期的に取り除くことで、清潔な被毛を維持できます。
抜け毛対策になる
人間の髪の毛と同様に、犬の被毛も「抜けてすぐ床に落ちる」わけではありません。抜けた毛はしばらく周囲の被毛に絡まっているため、小まめにブラシを通すことで抜け毛の散らばりを予防できます。
飼主とのスキンシップになる
ブラッシングは、飼主とのスキンシップ手段の一つです。愛犬にとって、大好きな飼主とのふれあいは至福の時間!ブラッシングを習慣化させることで、愛犬との絆がさらに深まります。
毛並みの美しさをキープできる
毛並みの美しさをキープするためにも、ブラッシングは役立ちます。日常的にケアをしてもらえている子の被毛は、一目でわかるほどの美しさです。光を反射するツヤツヤの被毛をつくるためには、人の手によるブラッシングが欠かせません。
皮膚病の兆候チェック!ブラッシング中に確認しよう
ブラッシング習慣は、皮膚病の早期発見にも役立ちます。以下のポイントをチェックして、皮膚病の兆候を確認しましょう。
・フケが増える
・カサブタが多い
・ブラッシングを嫌がる
・抜け毛が多い、たくさんの毛が簡単に抜けてしまう
・皮膚から悪臭がする
・皮膚に赤みや黒ずみがある、いつもより黄色く見える、青紫・赤紫の部分がある
・皮膚にしこりやぶつぶつがある
・不自然な脱毛がある(円形の脱毛、毛根ごとまとまってごそって抜ける) など
もし愛犬が皮膚病を患った場合でも、ブラッシングの習慣は必要です。獣医師と相談しながら、ブラッシングの適切な頻度や力加減を調整していきましょう。
皮膚が明らかに赤い、皮膚にしこりやぶつぶつがある、痒みや痛みが強いなどの場合はブラッシングはお休みして動物病院を受診しましょう。いつもよりフケが多い・少し抜け毛が多い・臭いが気になるという場合は普段通りのブラッシングをしても大丈夫です。
前回のシャンプーから時間が経っていたら、シャンプーをして様子をみて、変わらなかったり悪化するようであれば動物病院を受診するのがおすすめです。
犬のブラッシングの頻度はどれくらいがベスト?
犬のブラッシングの適切な頻度は、犬種や被毛の長さによって異なります。
ゴールデンレトリバーやポメラニアンなどの長毛種は、毎日のブラッシングを心がけましょう。柴犬やスムースコートチワワなどの短毛種は、2~3日に1回のブラッシングをおこないます。
被毛の長さを問わず、1回のブラッシングは5分程度に留めてください。またダブルコートを持つ犬種は、1年に2回の換毛期があります。換毛期には大量の被毛が抜けるため、普段のブラシの回数を増やしてあげましょう。
愛犬をブラッシングする際の注意点
ここでは、愛犬をブラッシングする際の注意点を紹介します。愛犬にとってメリットの多いブラッシングですが、やり方によっては逆効果になってしまう場合も。気をつけたいポイントを押さえたうえで、適切なケアをおこないましょう。
嫌がったら無理に続けない
ブラッシングは、愛犬が嫌がったら無理には続けないように心がけてください。愛犬が「ブラッシング=嫌なもの、怖いもの」と認識すると、ブラシを見た途端に逃げ出してしまう場合も。ブラッシング習慣に対して、ネガティブな印象を与えないことが大切です。
力加減には要注意!
ブラッシングをする際は、力加減に要注意!とくに小型犬の場合、飼主が思っている以上の負担がかかっていることも。皮膚にブラシの先端が少し当たる程度の力加減を心がけましょう。また弱い力でも、同じ場所を何度も梳くと痛みを感じやすくなります。
犬種や被毛のタイプに合ったブラシを選ぶ
ブラシを選ぶ際は、犬種や被毛のタイプに合ったアイテムを選ぶことが大切です。多くのブラシには「短毛用」「長毛用」「全犬種用」「小型犬用」などの記載がされていますので、パッケージや説明文を参考にするのもよいでしょう。
犬用のブラシの種類は何がある?
犬用ブラシのタイプは、おもに以下の4種類。それぞれの特徴を学んでいきましょう。
ブラシのタイプ | 特徴 |
スリッカータイプ |
・ピンが「くの字」になっており、抜け毛が取りやすい ・長毛種におすすめ ・とくに換毛期には大活躍 |
ラバータイプ |
・柔らかいので嫌がりにくい ・短毛種におすすめ ・マッサージやシャンプー用としても使える |
コームタイプ |
・ブラッシングの仕上げにおすすめ ・毛並みを美しく整える ・毛玉のケアにも使いやすい |
ピンブラシタイプ |
・先端が丸く、痛みを与えにくい ・柔らかい被毛でも無理なく使える ・全犬種が使いやすい |
ブラシのタイプに優劣はなく、犬種や被毛の長さで選ぶことが大切!愛犬の好みも加味しながら、ベストなアイテムを探してください。
Tierおすすめ!愛犬のブラッシングにおすすめの道具5選
ここでは、Tierおすすめの犬用ブラシを紹介します!犬用ブラシは多くのブランドから発売されているからこそ、まずは人気商品やロングセラー商品から選ぶのがおすすめ。
定番アイテムからスタートしつつ、愛犬の好みに合わせてベストなブラシをセレクトしましょう!
【スリッカーブラシ】SanMori ヒーリングブラシ
SanMoriのヒーリングブラシは、上質なステンレス素材で作られたスリッカータイプ。愛犬の体にピッタリとフィットしやすく、毛の流れを綺麗に整えてくれます。先端には丸頭のニードルビーズが装着されており、愛犬の皮膚を傷つけません。
【ラバーブラシ】Petio プレシャンテ ラバーブラシ
Petioのラバーブラシは、マッサージをしながら抜け毛を取り除けるアイテムです。弾力性のあるラバ-ピンなので肌への刺激が少なく、シャンプー用ブラシとしても使えますよ。丸洗いOKなのもうれしいポイント!
【コームブラシ】ONS 高級両目金櫛
ONSの高級両目金櫛は、シンプル・イズ・ベストなコームブラシ。太い櫛と細い櫛が一体化した、一本二役の万能コームです。「梳いた後にペットをさわると、毛並みが滑らかになっているのがわかる!」という声も。犬種を選ばないのでプレゼントにもおすすめです。
【ピンブラシ】東京ペット商事 ドイツピンブラシ
東京ペット商事のドイツピンブラシは、カーブラインが持ち手にフィットする使いやすいアイテムです。長毛種の換毛期でもゴッソリ取れるのがうれしい!温かみのある質感も人気の秘訣です。出先用のブラシとしてお散歩バッグに常備しているという声も!
【手袋タイプ】Marchul ペットブラシ
ブラシが苦手な愛犬には、Marchul の手袋型ペットブラシがおすすめです。愛犬とのスキンシップを楽しみながら、自然なふれあいのなかで抜け毛をケアできます。脇の下やお尻周りなど、普通のブラシだとやりにくい部分でも対応しやすいアイテムです。
【敏感肌用】POODLIE 丸い毛のペットブラシ
POODLIEの丸い毛のペットブラシは、敏感肌の愛犬でも使いやすいアイテムです。フケが出やすい子や、皮膚病の治療中の子におすすめ。グリップ部分も持ちやすく、適切な力加減で使用できます。
ブラッシングは、愛犬の健康管理のためにも大切な習慣!
今回は、犬のブラッシングの必要性や、おすすめのブラシアイテムなどを紹介しました!
ブラッシングは愛犬とのスキンシップだけではなく、病気の予防や発見においても重要な習慣です。ブラッシングが苦手な子は、刺激の少ないラバータイプや手袋タイプなどから取り入れ、少しずつ慣らしてあげてください。
以下の記事では、これからの寒い時期に参考にしてほしい、犬の寒さ対策を紹介しています。ぜひチェックしてみてください。