この記事は2024年7月時点の内容です。
- 猫は基本的に、暑さよりも寒さのほうが苦手
- 成猫の場合、最適な気温は25℃前後。冬場に室温が15℃を下回ると体調を崩しやすくなる可能性も
- ドーム型ベッド、ペット用ヒーターなど寒さ対策におすすめのグッズを10つ紹介
短い秋が過ぎると、すぐに寒い冬がやってきます。愛猫家にとって毎年頭を悩ませるのは、猫の寒さ対策です。今回は、愛猫が冬を暖かく過ごすためのおすすめグッズをご紹介します。ライフスタイルや描種に合ったアイテムを取り入れ、愛猫とポカポカの冬を過ごしてくださいね。
目次
猫は寒いのが苦手?注意したい秋・冬の愛猫の過ごし方
猫は基本的に、暑さよりも寒さのほうが苦手な生き物です。ここでは、愛猫と秋・冬を過ごすにあたって心がけたいポイントをご紹介します。成猫と子猫で異なる注意点があるため、月齢に応じて柔軟に対応してあげましょう。
成猫との過ごし方
猫の体質や描種によって個体差はありますが、一般的に猫にとって最適な気温は25℃前後だといわれています。そのため秋・冬の室内では、エアコンを23~25℃程度に設定するとよいでしょう。
自力で体温調節できる成猫でも、冬場に室温が15℃を下回ると体調を崩しやすくなります。特に小柄な猫は外気温の影響を受けやすいため、短毛・長毛にかかわらず体を温められる環境を整えてあげてください。
子猫との過ごし方
生まれたばかりの子猫は、自力で体温調整ができません。生後4週間程度までは、低体温症を防ぐために飼い主さんが適温を維持してあげる必要があります。これは冬に限った話ではありませんが、気温が下がりやすい時期は特に注意が必要です。
子猫の場合は、母親に寄り添って温めてもらっているときと同様の温度を確保します。具体的には、生後1週目までは30℃・生後1~3週目までは27℃・3~5週目までは24℃を目安に寝床の温度を整えてあげましょう。
冬は猫の寒さ対策をしよう!3つのポイント
ここでは、猫の寒さ対策をするにあたって気をつけたいポイントを3つご紹介します。人間にとっては丁度いい環境でも、猫にとっては不十分かもしれません。愛猫が快適に過ごせるためのポイントを理解して取り入れていきましょう。
1.空調だけでは不十分な可能性がある
人間の場合は、エアコンで適温を維持しておけば寒さ対策は十分といえます。しかし空気の特性として、暖かい空気は部屋の上部に、冷たい空気は部屋の下部に留まる性質があります。そのため人間にとっては暖かくても、床に近い場所で生活する猫にとっては不十分な可能性があるのです。部屋の中の温度を均一にするためにサーキュレーターなどを利用するのもおすすめです。
猫の寒さ対策では、空間自体の温度キープはもちろん床からの底冷えもケアしてあげる必要があります。ヒーターや床暖房などを取り入れながら、足元が冷えない工夫をしてあげましょう。
2.お気に入りの場所を中心に整える
日光がよく当たる場所や室内を高くから見下ろせる場所など、猫にはそれぞれのお気に入りの場所があるものです。寒さ対策をする際は、猫が普段からよく過ごしているお気に入りの場所から整えてあげましょう。
猫にとってお気に入りの場所は、心と体を安心して休められる大切なスペースです。寒さが原因でその場所に行けなくなっていたら可哀相ですよね。冬でも好きなだけくつろげるように優先して対策しましょう。
3.けがや事故に要注意
寒さ対策に用いられる電化製品やアイテムは、けがや事故の危険性が高いものが多い傾向にあります。例えば電化製品の多くはコードを電源に差して使いますが、猫がコードを噛むと感電してしまう危険があります。
また使い始めは適温でも、長時間使用することで低温やけどを誘発する可能性も考えられます。特にストーブやこたつなどは、大きな事故や熱中症の危険もあります。猫が実際に利用する姿を観察しながら、安全への配慮を怠らないようにしましょう。
寒い冬も安心!猫の寒さ対策におすすめのグッズ10選
ここでは、寒い冬に安心して使える猫の寒さ対策グッズをご紹介します。住宅環境やライフスタイル・描種・猫の体質などに合わせてベストなグッズを選びましょう。
冬用のブランケット
猫の寒さ対策でまず用意したいのは、冬用のブランケットです。冬用のブランケットは保温性が高く、愛猫の体温を維持しやすいことが魅力です。
値段も安価で複数枚そろえやすく、気軽に洗濯できるのも嬉しいポイント。普段使いはもちろん、移動時のキャリーの中に敷いても使えます。
ドーム型ベッド
ドーム型ベッドは中の温かい空気が逃げづらく、寒い季節でもポカポカな時間を過ごせます。冬用に作られているものは、内側の素材も保温性に優れていることが特長です。
外から見たときのイメージよりも内側の空間は狭いため、猫のサイズよりも少し大きめの商品を選ぶと安心です。ピラミッド型やマカロン型など、デザインの幅が広く選ぶ楽しさがあります。
ペット用ヒーター(設置型)
設置型のペットヒーターは、電源さえあれば猫のお気に入りの場所に置きやすいのが魅力です。床置きはもちろん、小型のヒーターはケージの檻部分にセットできるのも嬉しいですよね。
一度に温められるスペースは狭いため他のアイテムとの併用が必要ですが、ケージで眠る夜やお昼寝時のサポートグッズとしては十分です。立てて使うパネル型なら、飼い主さんも一緒に温まれます。
ペット用ヒーター(カーペット型)
一般的なペット用ヒーターはカーペット型であることが多いでしょう。遠赤外線で体の内側からじんわりと温めてくれます。
商品やサイズも多いため、愛猫に合ったものを見つけやすいのもポイント。低温やけどが心配なときは上からブランケットを被せてあげると安心です。
ペット用こたつ
ペット用こたつは温かいだけではなく、ユニークな見た目も楽しめることで人気のグッズです。
中に入ってもよし、上に乗ってもよしの万能アイテム。人間のこたつは体調を崩してしまう可能性がありますが、ペット用こたつは温度調節機能も犬や猫に寄り添った設計になっています。
湯たんぽ
人間用の湯たんぽでも防寒対策として役立ってくれますが、より安全性を求めるのであればペット用の湯たんぽを用意しましょう。
上に寝っ転がりやすい平面タイプや、レンジでチンして何度でも使える保温ジェルタイプなど、さまざまな商品が展開されています。中には、夏の保冷剤としても活躍してくれるハイブリッドな商品もあります。
ファンヒーター
人間用の家電製品の中で、猫も比較的安心して使えるのがファンヒーターです。温風を吐き出してくれる機能であるため、ストーブと違ってやけどの心配がほとんどありません。
猫のお気に入りの部屋だけを温める場合は、小さいファンヒーターを弱風で使えば電気代を節約できます。猫の生活空間である足元から温めるため、弱風でも十分温まります。
ペット用寝袋
人間用の布団のようなデザインをしており、中に入ることで隙のない温かさを感じられます。普段使いはもちろん、電気を使わないためケージやキャリーの中に入れておくと移動時もポカポカに。
お留守番中も安心して使ってもらえるのが嬉しいですよね。フローリングに直接置くと底冷えしてしまう可能性があるため、カーペットや絨毯の上に置いてあげるとよいでしょう。
冬用キャリーカバー
寒い日でも雪の日でも、猫を連れて移動しなくてはならないときがあります。キャリーバッグは外からの寒い空気を感じやすいものです。
そこでおすすめしたいのが、冬用のキャリーカバーです。保温性の高い素材で作られたキャリーカバーは、キャリーをすっぽりと包むことで防寒してくれます。
配線カバー・ケーブルカバー
電化製品に使用するコードは、猫にとって恰好のおもちゃです。「噛まないで!」と言ってもなかなか聞いてくれませんよね。寒さ対策のアイテムは、何かと電気を使います。
事故を未然に防止するために取り入れたいのが、配線カバー・ケーブルカバーです。感電の危険性があるコードを全方位から包むことで、猫の牙や爪を届かなくします。
ポカポカグッズを取り入れて、愛猫と暖かな冬を過ごそう
今回は、猫の冬対策グッズについてご紹介しました。猫は一見するとモフモフの毛に覆われているため、寒さに強い印象を持つかもしれません。しかし猫の祖先は砂漠を中心に生活していたため、現代でも寒さには根本的に強くはないのです。
人間にとっては肌寒い程度でも、猫にとっては心身ともにこごえる寒さになってしまっていることも。猫が気持ちよく生活するために、愛猫の目線に立って快適な環境を整えてあげてくださいね。
以下の記事では、犬の寒さ対策とおすすめグッズについてまとめています。寒さが本格的になる前に、ぜひチェックしてみてください。