この記事は2024年7月時点の内容です。
- 犬を車に乗せたことがある人の過半数が「車酔いトラブル」を経験済
- 犬の車酔いでは事前の対策が大切
- 愛犬に合った対処法を複数用意しよう
- 事前に車酔いの症状を学び、早い段階で気づけるように準備しよう
ペットとの生活では、さまざまなトラブルが発生します。なかでもペットの体調不良に関連するアクシデントは、早急な原因の判明と対応が求められます。とくに車移動が多いペットが遭遇しやすいトラブルが、車酔いです。
帰省や旅行の多い年末年始には、特に頭を悩ませている人も多い問題でしょう。
今回は、Tierが行ったアンケートを元に、犬の車酔い事情について紹介します。犬が車に酔ってしまう原因や対処法も解説していきますので、ペットを車に乗せる機会がある人はぜひ参考にしてください。
目次
アンケートに見る犬の車酔い事情
ここでは、Tierが犬を飼っている方100人に行ったアンケートに基づき、犬の車酔いに関するホンネを紹介します。
以下に、アンケートによる「犬を車に乗せる頻度」について記載します。
- ほぼ毎日……10%
- 2〜3日に1回程度……11%
- 1週間に1回程度……23%
- 2週間に1回程度……10%
- 1ヶ月に1回程度……15%
- 2〜3ヶ月に1回程度……8%
- 半年に1回程度……2%
- 1年に1回乗せるかどうか……3%
上記の前提データを参考にしながら、ペットオーナーの車酔い事情をチェックしてみましょう。
犬の車酔いを経験した人は60%以上
犬を車に乗せたことがある飼主を対象にしたアンケートによると「犬が車酔いしたことがある」と答えた人は全体の62.2%に上りました。犬種を問わず、過半数の飼主が愛犬の車酔いに悩まされていることがわかります。
車酔いする犬への対処法としては、「事前に薬を飲ませて少しでも症状を軽くする」「嘔吐のリスクを減らすために食事の時間をずらす」「コンスタントに休息をとる」などの意見が集まりました。
みんなが困る犬の車酔いはこんなこと
愛犬の車酔いを経験した飼主は、以下のような要素に不安や悩みを抱えているようです。
- 車酔いの症状が出たときに限って、車を止められる場所がない
- 短時間ごとに休憩をとる必要があるため、時間の余裕が必要
- 泡を吹いてしまう。可哀相で乗せたくない
- どう対処すればいいのかわからずに困っている
- カーブや坂道が多い場所には連れて行かないようにしている
- 一緒に出かけたいが、無理はさせられない
- 運転に集中するため、体調変化に気づくのが遅れるときがあり、申し訳ない
多くの意見のなかでも「愛犬に合った適切な対処法がわからない」という内容が目立ちました。犬の体質や環境によって症状の重さも異なるため、「どの犬にも絶対に効く方法」は存在しないのが悩ましいところです。
犬が車酔いを起こしてしまう原因
ここでは、犬が車酔いを起こしてしまう原因を紹介します。原因によっては、車内の環境を少し整えるだけで症状が軽くなる可能性もあります。犬の心理状態の変化もチェックしながら、車酔いの原因をできる限り明確にしていきましょう。
エアコンやマットなどの車内の臭い
車酔いの原因として、エアコンからの生乾きのような臭いや、フロアマットに染みついた臭いなどが挙げられます。
また汗が染みついたシートや、食べこぼし・飲みこぼしなどが臭いの原因になることも。鼻がよい犬にとって、香水や芳香剤などの臭いも不快感につながります。
車への恐怖心や不安
過去に車にトラウマを抱いている犬は、車酔いを起こしやすくなる傾向にあります。
たとえば車移動の目的地が病院ばかりになっていると「車=怖いもの・不安なもの」というイメージがつき、ストレスから酔いやすくなってしまうでしょう。
カーブや悪路などによる車の揺れ
カーブや悪路などによる車の揺れも、車酔いの原因です。山道やあぜ道など、振動や横揺れが多く発生する道では、人間も犬も車に酔いやすくなります。
とはいえ居住地によっては悪路を避けられないケースも多いため、飼主の頭を悩ませてしまうでしょう。
【症状別】犬の車酔いのサイン
ここでは、犬の車酔いのサインを軽度・中度・重度の症状別に紹介します。軽度の段階で適切なケアができれば、愛犬の車に対する苦手意識も軽減できるかもしれません。
安全運転に集中しつつも、定期的にペットの変化に注目していきましょう。
あくびが増えたら軽度の車酔いの可能性
軽度の車酔いでは、あくびや無駄吠えが増える傾向にあります。落ち着きがなくなって車内をグルグルと回ったり、普段とは違う鳴き声が増えたりしたら、一旦休憩をとって様子を見ましょう。
中度の車酔いでは鼻水やよだれが増える
車酔いが進行すると、鼻水やよだれなどが増えます。呼吸が荒くなったり体が震えたりなど、わかりやすい体調不良のサインが現れます。
軽い脱水状態になっている可能性があるため、こまめな水分補給や空気の入れ替え、休憩を取るなどの対応を考えましょう。
下痢や嘔吐の症状は重度の車酔いのサイン
重度の車酔いでは、下痢や嘔吐などの症状が現れます。見るからに元気がなくなり、頭を下げてグッタリとした様子を見せます。
重度の車酔いが発生すると回復までに時間がかかるため、できる限り初期の段階での処置が望まれます。
犬の車酔いの対策方法
車酔い対策は、どれほど多くても困ることはありません。ここでは、犬の車酔いに対する具体的な対策を紹介します。
愛犬に適した対策は体調や症状によって異なるため、複数の対処法を用意したうえで一つひとつ試してあげましょう。
犬用の酔い止め薬を飲む
人間の商品と同じように、犬用にも酔い止め薬が販売されています。犬の酔い止め薬では、嘔吐中枢への作用が阻害される有効成分が含まれており、吐き気や嘔吐の予防が可能です。
酔い止め薬は通販にもありますが、最初に使う場合は獣医師に相談して動物病院で処方してもらうことをおすすめします。
空腹時・満腹時の乗車は避ける
犬の車酔いを防止するためには、空腹時や満腹時の乗車を避けましょう。とくに満腹時の車酔いは嘔吐につながりやすいため、乗車時間から逆算してごはんを与えてください。
犬によっては空腹の感覚が吐き気のトリガーにつながる可能性もあるため、体質に応じて調整していきましょう。
車内の臭いを極力ケアする
犬にとって、車内の独特な臭いは車酔いの原因になります。車内の臭いを極力ケアして、過ごしやすい環境をつくりましょう。また臭いケア用のアイテムは無香料を推奨します。
とくに車用の芳香剤は、犬の嗅覚にとって強い刺激になる可能性があるため避けましょう。
こまめに換気を行い、休憩時間をとる
犬の車酔い対策では、こまめに換気を行って新鮮な空気を取り入れ、休憩時間を作ってください。出発時間には余裕を持ち、長距離ドライブでも2時間程度で休みを挟みましょう。
犬の体調の変化によっては、1時間や30分程度で休憩を挟んでも構いません。
犬の車酔い対策グッズ3選
ここでは、犬の車酔い対策グッズを3つ紹介します。口コミやレビューを参考にしつつ、愛犬の味の好みや体格によって適したアイテムを選んでいきましょう。
酔い止めシロップ
車酔いしやすい犬や興奮しやすい犬におすすめの、アレルギーフリーの酔い止めシロップです。
血流改善作用のあるヘスペリジンやクチナシエキス、神経の緊張を鎮めるカノコウエキスが含まれており、体の内側から車酔いを防止します。
ドライブ用シートボックス
車酔いは、運転による車体・体の揺れによっても生じます。そこでおすすめしたいのが、ペット向けのドライブ用シートボックスです。
犬の体の揺れを最小限に抑え車酔いを防止し、安全ベルトが付いている商品を選ぶことで飛び出し防止アイテムとしても役立ちます。
犬用ゴーグル
車酔いの原因として、紫外線や眩しさによる視覚刺激もあげられます。犬用のゴーグルやサングラスを装着することで目への刺激が抑えられ、車酔いリスクを軽減できるでしょう。
ドライブ中だけではなく、日差しが強い日の外遊びにも活用できます。
車を楽しい思い出と紐づけて、無理のない範囲で慣らしていこう
今回は、犬の車酔い事情や原因・対策を紹介しました。
愛犬とのせっかくのドライブやお出かけも、体調が悪ければ楽しめません。車酔い対策は愛犬の心身を守るだけではなく、飼主との楽しい思い出を増やすためでもあるのです。
ぜひこの機会に愛犬と車との関わり方を見直し、より快適に乗車できる環境を整えてみましょう。
以下の記事では、ペットを連れて帰省する際の注意点や、お留守番をさせるときのポイントも解説しています!ぜひ参考にしてみてください。