まとめ
  • チンチラは、活発さと繊細さを合わせ持った動物
  • 表情豊かで意思表示が強く、コミュニケーションが楽しめる
  • 基本的に多頭飼育はNG!1匹を大切に可愛がろう
  • 飼育の際は、診察を受け付けている動物病院を見つけておこう

今、エキゾチックアニマルが大注目されています!とくにお散歩やトリミングなどがほとんど必要ない小動物は、初めてのペット飼育にもおすすめです。

今回は、人気のペットである「チンチラ」の魅力や特徴、飼育する際のコツなどを紹介します。ファン層を広げ続けるチンチラの魅力を知り、その奥深さにぜひメロメロになってください。

ペットとして大人気!チンチラの魅力

ここでは、ペットとして人気が高いチンチラの魅力を紹介します。

フワフワした見た目だけではなく、アクティブな性格も魅力的なチンチラ。ハムスターやモルモットとはまた異なる特徴を学び、飼育イメージを広げていきましょう!

好奇心旺盛で冒険が大好き!

チンチラは、好奇心旺盛な性格をしています。基本的には活発で遊び好きのため、犬のような印象を受ける人も多いようです。

ただし大きな音やショックに弱いという小動物らしい一面も持っており、元気さと繊細さという相反する特徴を持った性格といえるでしょう。

意思表示がハッキリしていてコミュニケーションが楽しい

チンチラは頭がよく、コミュニケーションにおいてハッキリとした意思表示を示してくれます。

人間のような表情筋があるわけではありませんが、仕草や動きで喜怒哀楽を読み取れます。飼主との信頼関係が結ばれると、安心しているような穏やかな行動・仕草を見せてくれます。

美しくフワフワの被毛

チンチラは、非常に高密度でフワフワの被毛に包まれています。

1本の毛穴からはなんと50~100本の毛が生えており、シルクのような美しい光沢感が特徴的です。チンチラの皮脂腺からは、被毛に汚れを付きにくくするラノリンという物質が分泌されており、独特な光沢感を生み出しているのです。

意外にも高い身体能力

おっとりとした印象を受けるチンチラですが、意外にも高い身体能力を持っています。

チンチラの走る速度は人間の走る速度よりもずっと早く、さらに垂直であれば1m程度もジャンプできるのだとか!ただし夜行性のため、昼間はのんびりと暮らしていることが多いようです。

鳴き声が小さく臭いも少ない

チンチラは、小動物のなかでも鳴き声が比較的小さな動物です。またチンチラ自身には、体臭がほとんどありません。

そのため、集合住宅や小さな子どもがいる家庭でも飼育しやすいペットといえるでしょう。ただし排泄物には臭いがあるため、日常的な清潔ケアはマストです。

チンチラのペット飼育で必要なものは?

ここでは、チンチラの飼育に必要になる基本的なアイテムを紹介します。

  • ケージ
  • ステップ
  • 給水器
  • 砂浴び容器・砂
  • 餌入れ・餌
  • おもちゃ
  • 温度計・湿度計
  • ペットシーツ

身体能力が高いチンチラに合わせ、床面積が80×50cm以上のケージを選びましょう。高さは90cm程度あれば安心です。物をよく齧るため、金属メッシュ製をおすすめします。運動量を確保するために、ステップ(のぼり木を含む)やおもちゃも用意しましょう。

ラノリンを適度に取り除くために、浴び砂ができる環境が必要です。砂はチンチラ用の商品を用意しますが、容器はチンチラのサイズ感に合わせたものでも構いません。

チンチラの主食は、チモシー・アルファルファ・オーツヘイなどの牧草です。基本的にはチモシーをメインに与えつつ、栄養サポートとして専用ペレットを与えるとよいでしょう。人間の食べ物は基本的にすべてNGとされています。

【初心者向け】チンチラの飼い方は?ペット飼育する際のポイント

ここでは、チンチラの飼い方のポイントを紹介します。初心者向けに基本的な要素を紹介していきますので、ブリーダー・獣医師・販売員などのアドバイスも参考にしながら知識を深めていきましょう。

基本的に多頭飼育はNG!

チンチラはもともと集団で生活する動物のため、多頭飼育自体は可能です。しかし他の動物と同じように、相性によってはお互いを受け入れられない可能性もあります。

少なくとも飼育に慣れるまでは単体飼育を選び、2匹目以降を受け入れる際も慎重に見合い期間を設けましょう。

小動物の診察ができる動物病院を探しておく

チンチラの診察を受け入れている動物病院は、犬や猫と比べて少ない傾向にあります。

エキゾチックアニマルや小動物の診察を扱っている病院であっても、チンチラは対象外のケースもあります。飼育の際は、最寄りで無理なく通える動物病院をチェックしておきましょう。

なつくかどうかは個体差が大きい

チンチラは基本的に人間になつきやすい生き物です。しかし個体によっては、心を開いてくれるまでに時間がかかったり、普通よりも臆病で繊細な子がいたりします。

なつくかどうかは個体差によることを認識したうえで、気長に信頼関係を深めていきましょう。

室内限定で散歩もおすすめ

運動が大好きなチンチラですが、室外散歩はリスクが多いため避けたほうがベター。安全な空間を仕切り、室内限定で「部屋んぽ」を楽しむとよいでしょう。

ただしチンチラは、コードや壁紙をよく噛みがちです。危険なものや傷つけられたくないものは、あらかじめ避けるように調整しましょう。

高温多湿は避けて環境を整備する

チンチラの飼育では、高温多湿は避けて快適な環境を整備してください。チンチラの生活に適した室温は20~25℃、湿度は30~40%とされています。

とくに日本の梅雨や夏は、チンチラにとって温度・湿度ともに過酷です。家電やペット製品を活用しながら、違和感にすぐに気がつける環境を整えましょう。

チンチラの生態の特徴・値段・寿命

ここでは、チンチラの生態としての特徴や、値段・寿命などの情報を紹介します。

チンチラは認知度が拡大中のペットですが、多くの人がまだ知らない情報も多いものです。チンチラの生態を学び、より安全な飼育環境を整えていきましょう。

高所の山地で暮らす齧歯類

チンチラは、齧歯目チンチラ科チンチラ属に分類される齧歯類です。

野生では標高400~1,650mに生息しており、山中の岩場で集団生活をしています。体長は平均25~35cm、体重は420~600g程度。

寿命は小動物のなかでも長く、10~15年といわれています。

ペットとして流通しているのは『オナガチンチラ』

チンチラは3種類に分類されますが、ペットとして流通しているほとんどが『オナガチンチラ』という種類です。

通常のカラーはグレーからブラックなどが多いですが、ブルーがかった明るいグレーや、メリハリのあるモノトーン柄などもレアカラーとして展開されています。

野生のチンチラは絶滅危惧種?!

ペットとして人気が高いチンチラですが、実は野生では絶滅危惧種に指定されています。チンチラのレッドリストカテゴリーは『絶滅危惧IB類 (EN)』。これは、近い将来で絶滅の危険性が高い生物に該当します。

チンチラを飼育する際は、人間とチンチラが共存する未来についてもぜひ考えてみましょう。

 

以下の記事では、絶滅危惧種の意味や定義、日本の絶滅危惧種について解説しています。ぜひ今回の記事と合わせて参考にしてください。

【2024年最新】日本の絶滅危惧種(レッドリスト)一覧|絶滅種と絶滅危惧種を解説

チンチラの値段は2.5万円~

チンチラの価格は、個体の希少価値や月齢、見た目などによって異なります。

一般的なペット用個体の場合は、25,000~40,000円程度であるケースが多いようです。レアカラーの個体では、1匹で10万円をこえる場合もあります。

元気いっぱいのチンチラと一緒に、癒しの生活を!

今回は、チンチラの性格や特徴、飼育する際のポイントなどを紹介しました。

チンチラの愛嬌あふれる表情は、見る人の心をつかみます。ユニークな仕草を見せてくれるシーンも多く、眺めているだけでつい笑顔になってしまうことも。

ハムスターよりも大柄であるため、小動物とはいえ大きな存在感を得られるでしょう。ぜひペットショップやブリーダーに足を運び、本物のチンチラの姿をチェックしてみてください。