この記事は2024年7月時点の内容です。
- 動物にまつわる法律が多いのはアメリカ
- アメリカにユニークな法律が多い理由は、50ヵ所の州ごとに法律が定められているため
- ほかにも、フランスやイタリア、カナダなど全8ヵ国の動物にまつわるヘンな法律を紹介
日本国内の動物に関わる法律として有名なものといえば、動物愛護法ですよね。しかし世界に目を向けてみると、まるで嘘のようなユニークな法律があるのです。今回は、世界の動物にまつわる変わった法律をご紹介します!各国の動物との関わり方を知るための、興味深いヒントになるかもしれませんよ。
目次
アメリカの法律
- 警察官は、犬を静かにさせるためなら犬に噛みついて良い
- 魚を泥酔させてはいけない
- 消火栓にワニをつないではいけない
- カモを頭に乗せて州境を横断してはならない
- ダイナマイトを使って、魚を捕まえてはならない
- いかなる車であっても、ゴリラを車の後部座席に乗せてはならない
- サルにタバコを吸わせることは違法である
- キリンに乗って魚釣りをすることは違法である
- 映画館にライオンを連れ込むことは違法である
- 自動車の上に犬を縛り付けてはいけない
- 公的な許可無く、6月にウサギの写真をとってはならない
- 公共施設の近くで動物が交尾をすること禁止
- 歩道からヘラジカが酒場に入店すること禁止
- 犬と猫は喧嘩してはいけない
- 犬にウィスキーを与えてはいけない
- クマとのレスリングは違法である
- 写真を撮ることで、寝ているクマを起こしてはならない
- 空港でカメの競争レースを開催してはならない
ユニークな法律が圧倒的に多かった国はアメリカです!読んでいるだけで思わず笑ってしまうような法律が並んでいます。「6月にウサギの写真を撮ってはならない」という法律は、ウサギにも休暇が必要であるためなのだとか。ウサギの住みたい国ランキングはアメリカで決まりかもしれません。
アメリカにユニークな法律が多い理由は、50ヵ所の州ごとに法律が定められているためです。アメリカにとって州は国家であり、教育政策や経済政策、合意する国民の思想や宗教なども違います。州によって独自の法律が生まれるため、アメリカという国自体の法律が多いと感じやすくなるのです。
そのため同じアメリカでも「イリノイ州ではキリンに乗って魚釣りをしたら違法だが、インディアナ州では違法ではない。その代わりサルにタバコを吸わせたら捕まる」という事態が起こります。アメリカ合衆国という特有の国家背景を持つ国だからこそ、日本にいると考えられないような細かな法律が生まれるのですね。
ちなみに筆者が個人的に大好きなのが、犬と猫は喧嘩してはいけないという法律です。飼い犬と飼い猫が喧嘩を始めたら、本人たちに「法律違反だよ!捕まるよ!」と言えばいいのでしょうか。謎が深まります。
フランスの法律
- ブタにナポレオンと名付けてはいけない
フランスの英雄といえばナポレオン。イメージや響きがカッコいいため、動物の名前としてつい選びたくなる人もいるのではないでしょうか。しかしフランスではブタにナポレオンと名づけるのは禁止されています。
英雄のイメージとブタの不潔さのイメージが結び付けられるのを阻止するためなのだとか。ただしこの法律は実際に破っても罰されるわけではなく、古典的なジョークとして親しまれているようです!
イタリアの法律
- 犬の散歩は1日3回以上行わなければならない
イタリアは、世界的に見ても動物愛護の先進国といわれています。心身ともに健康でいられる環境を常に犬に提供するために、1日3回以上散歩を行わないと法律違反になってしまうのだとか。
しかし見方を変えれば、1日3回の散歩を担保できるほど生活に余裕がある人や、ペットへの愛情にあふれている人しか犬を飼えないということになります。これはヘンな法律というよりは、素晴らしい法律かもしれない……!
イギリスの法律
- 郵便配達員は犬と目を合わせてはいけない
イギリスのユニークな法律には悲しい出来事が……。過去に郵便配達員が、配達先のヨークシャーテリアに噛まれてしまいました。結果、驚いた郵便配達員が誤ってヨークシャーテリアを蹴りあげて殺してしまった事件があったのです。
犬の中には、目が合うと緊張して吠えてしまったり、怖がったり、攻撃的になってしまったりする子もいます。一見すると漫画のようにユーモアがある光景を彷彿とさせる法律ですが、実は人と犬の両方を守るために作られたのですね!
ドイツの法律
- 犬を一人ぼっちにして、長時間留守番させてはいけない
- 外の気温が21℃を超える場合は、車内に犬を置き去りにしてはいけない
- 1日最低2回、計3時間以上、屋外やドックランへ連れていかなければいけない
ドイツもイタリアと同様に、世界的な動物愛護先進国として知られています。日本でも動物を守るための動物愛護法がありますが、ドイツの法律はさらに「明確な基準」が決められています。これには、ドイツの国民性が関係していると考えられるでしょう。
勤勉・生真面目・ルールに従うことを美徳とするドイツ人は、規律や規定が明確であることを好みます。例を挙げると、レストランではグラスに刻まれた目印まで飲み物を入れないと法律違反になるほどです!そのため「21℃」や「計3時間」のように、定量化することで確実に動物を守ろうと取り組んでいます。
オーストラリアの法律
- 食べる予定の動物に名前をつけてはいけない
ちょっと心がしんみりしてしまう法律ですよね。命はすべて平等ですが、食用の動物と愛玩用の動物では、心のあり方が変わるものです。名前を付けて可愛がってしまうと、食用のつもりだったのに食べることができなくなってしまいそうです……。
個人が一匹や二匹程度の動物を食べないだけなら、大きな問題にはならないかもしれません。しかしオーストラリアでは、牛だけでも約2,500万頭が飼育されています。この内、食用として育てられているのが91%です。
もしもこれらの牛が食べられなくなってしまったとしたら、オーストラリアの経済に取り返しが付かないほどの大きな打撃を与えてしまうでしょう。感情を殺してあえて名づけない、という行為も時には必要なのかもしれません。
カナダの法律
- 公共の場でヘビやトカゲを身にまとうことは違法である
「そんな人いる?!」と思ってしまいますが、こちらも実際の事件をきっかけに生まれた法律です。2013年にカナダのニューブラウンズウィック州にて、無許可で飼育されていたアフリカニシキヘビが男児2人を窒息死させてしまったという事件がありました。
被害に遭った男児は当時眠っていたそうですが、目覚めたときには言いようもない恐怖に襲われたことでしょう……。該当のヘビは全長4m、体重45kmの大きさで、事件後に殺処分されてしまいました。それ以降、ニューブラウンズウィック州では公共の場でヘビやその他の爬虫類を所持することが禁止されています。
スウェーデンの法律
- 犬をケージに閉じ込め飼育してはいけない
- 一匹での留守番は6時間まで
世界屈指の動物福祉の先進国であるスウェーデン。犬は人間同様に社会的な動物という考慮がされており、法律で「社会的な接触を与える」ということが義務付けられています。本来は群れで生活する犬が精神的に健康に生きるためは、社会的なコミュニケーションが必要なのです。
日本では、室内でケージに入れて飼育している人も珍しくありません。しかしスウェーデンでは、ケージがどうしても必要なタイミング(療養時やトイレのしつけ時など)以外で犬を入れてはいけません。また犬種のサイズによって、使用するケージの大きさまで決められています。
各国の法律を学んで動物との関わり方と向き合おう
今回は、動物にまつわる世界の変わった法律についてご紹介しました!ジョークを疑ってしまうような面白いものから、人間と動物の共生のために作られた法律までさまざまでしたよね。
一見すると馬鹿げた法律に思えても、可決されたときには真っ当な理由があるものです。法律は人や動物にとって必要だと判断されたからこそ作られます。今回の記事で興味を持った人は、各国の不思議な法律をもっと探してみてくださいね!
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