まとめ
  • ウーパールーパーは幼形成熟の両生類で、成体は黒く陸地でも生活できる
  • 水槽は成長時の大きさに合わせて用意する
  • 餌は人工飼料でOK。生き餌も大好物
  • 15年以上生きる場合も。終生飼育の準備が大切
  • 基本的に単独飼育が推奨される

ストレスを感じる毎日のなかで「ペットに癒されたい……」と思っている人は多いのではないでしょうか。

とはいえ毎日の散歩は大変だし、お留守番が長いのも可哀相。そんなあなたにおすすめしたいペットが、ウーパールーパーです。

今回は、かわいいけどちょっぴり不思議なウーパールーパーの魅力を紹介します。基本的な飼い方も解説していきますので、ウーパールーパーのお迎えを検討している人はぜひ参考にしてください。

ウーパールーパーってどんな動物?成体の特徴

ペットショップに足を運ぶ機会が少ないと「ウーパールーパーをテレビや画像でしか見たことがない」という人も珍しくありません。ここでは、ウーパールーパーの特徴について紹介します。

ウーパールーパーは何類?実はカエルやイモリの仲間!

ウーパールーパーの正式名称は「メキシコサンショウウオ」で、カエルやイモリと同じ両生類の生き物です。同じ両生類であるメキシコサラマンダーが品種改良されて生まれました。メキシコサラマンダーは水陸両棲生物ですが、ウーパールーパーは一生を水中で過ごすという違いがあります。

本当の名前は「メキシコサンショウウオ」または「アホロートル」

ウーパールーパーを含める「幼形成熟(※1)のトラフサンショウウオ科」の生き物は、総じてアホロートルと呼ばれています。1980年代に日本で珍獣ブームが起こった際には、アホロートルの名前でウーパールーパーが売り出される計画があったそうです。

しかし、名前に「アホ」が入ることでネガティブな印象を与えると考えられ「スーパールーパー」に変更されました。ところが商標登録にあたって「スーパー」から始まる商品があまりにも多く、登録までに多くの時間がかかってしまったのだとか。

早くスーパールーパーを売り出したい企業側は、さらに路線変更。急遽「ウーパールーパー」に名前を変えて商標を獲得し、現在に至ります(2023年現在では、商標は取り消されており誰でも自由に使用できます)。

※1:幼形成熟とは、体は幼体のまま繁殖が可能になることをいいます

ウーパールーパーの大きさ・寿命は?

ウーパールーパーの大きさは約23cmです。成長速度は早く、半年で約20cm程度まで成長します。大きな個体では30cm程度まで成長する場合もあります。

ウーパールーパーの寿命は5~8年程度といわれていますが、個体や飼育環境によっては10年以上も長生きするケースも。

実は赤ちゃんだった?!ウーパールーパーの成体の特徴

先ほど書いたように、ウーパールーパーは幼体成熟、つまり生涯赤ちゃんの姿のままの個体がほとんどです。そのためメディアやSNSなどで見かける白い姿は、大人ではありません。

そんなウーパールーパーは幼形成熟の生き物ではありますが、条件が整うことで成体に成長する場合があります。

成体になると体色が黒く変化し、エラや水かきがなくなり、陸地でも生活できるようになります。成体になった後も、大きさ・寿命は幼体と同様です。

ウーパールーパーを飼いたい!値段や種類を解説

ここまで読んで、少しだけウーパールーパーに詳しくなったのではないでしょうか?

不思議な生態を知って「飼ってみたいかも!」と思った方もいるはず。ウーパールーパーをお迎えするにあたって知っておきたい、購入方法や値段相場、種類などを解説していきます。

ウーパールーパーの購入方法と値段の相場

ウーパールーパーは熱帯魚や爬虫類を扱うペットショップや両生類の専門店で購入できます。

値段は、平均2,000~4,000円ほど。安価なショップでは、1匹700~1,000円程度で売られていることもあります。ただし安く販売しているショップでは飼育環境に注意が必要。個体が弱ってしまっている場合もあります。

とくにネット通販などは飼育環境が目に見えないため、自分の目で確かめられる店舗で買うのがおすすめです。

ウーパールーパーにはどんな種類がいる?

ウーパールーパーには、おもに5種類のカラーバリエーションが存在しています。

  • ゴールデン
  • リューシスティック
  • ブラック
  • マーブル
  • アルビノ

なかでもピンクの体・濃いピンクのエラ・黒い目を持つリューシスティック(リューシ)は人気のカラーで、ウーパールーパーの代名詞のような姿です。他にもレアカラーとして、ダルメシアンスーパーブラックグレースポットなどが育成されています。

ウーパールーパーはなつくの?

結論から言うと、ウーパールーパーはなつく生き物ではありません。なぜなら、ウーパールーパーは視力はかなり悪いため、飼主を見分けることができないからです。

ただし、長く過ごしていると餌の時に寄ってくることがあるのだとか。ウーパールーパーの飼主いわく、なつかない動物だけど、餌の時に寄ってくる姿はとてもかわいいそうです。

ウーパールーパーの飼い方・育て方

ここでは、ウーパールーパーの基本的な飼い方・育て方を紹介します。そろえるべきアイテムや毎日の餌について学びつつ、わからない部分は店員さんやブリーダーさんに相談してみましょう。

水槽選びが大切!飼育のために必要なアイテム

以下に、ウーパールーパーの飼育で必ず必要になるアイテムを紹介します。

  • 飼育用水槽
  • カルキ抜き
  • 水温計

水槽の大きさは、単独飼育の場合45㎝角以上が望ましいとされています。体長の3倍程度のサイズを目安とし、余裕のあるスペースを心がけましょう。将来的に20㎝以上成長する可能性を加味し、最初から大きなサイズの水槽を購入することをおすすめします。

ウーパールーパーの飼育では、多くの場合塩素を抜いた水道水を利用するため、カルキ抜きは欠かせません。水温は15~20度程度が適温のため、水温計を設置して日々チェックしましょう。

後からなるべくそろえたいアイテム

以下に、後からなるべく早めにそろえたいアイテムを紹介します。

  • 隠れ家(おうち)
  • 底砂
  • フィルター・ろ過器
  • ピンセット・スポイト
  • 水換えグッズ・お掃除グッズ

ウーパールーパーは夜行性のため、隠れ家は昼間に隠れるために必要です。ピンセットやスポイトは、餌やりや水中のゴミを取り除くために使います。フィルターやろ過器があれば水質管理の手間が減り、酸素の供給にも役立ちます。

底砂を敷く場合は注意が必要です。設置することでウーパールーパーが歩きやすく、水質も安定しやすくなりますが、誤飲の可能性が出てきてしまいます。排泄しやすい小さいサイズの底砂も販売されていますので、販売店と相談しながら決めていきましょう。

餌は何をあげればいい?

ウーパールーパーの餌は、基本的に人工飼料をおすすめします。健康管理や量の調整がしやすく、大きさや状態に合わせて多くの種類が販売されています。

ウーパールーパーは本来肉食の生き物であり、赤虫・小型のメダカ・昆虫・イトミミズなどの生餌を好みます。特に赤虫は栄養価や嗜好性が高いため、病気やケガをしたときの食事にも推奨されています。

ウーパールーパー飼育の注意点

夜行性のウーパールーパーにとって、明るい場所はストレスの原因です。日光や蛍光灯が当たらない場所で飼育し、水温が上がりすぎないようにも調整しましょう。

ウーパールーパーの水槽を洗うときには、絶対に洗剤を使用しないでください。ほんのわずかなすすぎ残しでも、呼吸困難を誘発し命にかかわります。

またウーパールーパーを初めて飼育する場合は、単独飼育を推奨します。なぜなら複数飼育の環境下では、相性や空腹次第で共食いをしてしまうからです。

ウーパールーパーを飼育する際は、適切な飼育環境を学ぼう!

今回は、ウーパールーパーの特徴や飼育方法、注意点などを紹介しました。

ウーパールーパーの飼育で気をつけたい点として、寿命の長さと動物病院の少なさがあげられます。野生下のウーパールーパーは、15年以上生きることも珍しくありません。飼育の際は、長い期間生活をともにする覚悟が必要です。

また、ウーパールーパーを迎え入れる前に、近隣に両生類やエキゾチックアニマルを診察してくれる病院があるか確認しておきましょう。安全に長生きさせられるように環境を整備したうえで、ウーパールーパーとの素敵な生活を楽しんでください!

 

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