この記事は2024年8月時点の内容です。

まとめ
  •  カブトガニの血液は医療分野で注目を集めている
  • 環境破壊によって個体数が減少…現在は絶滅危惧種に
  • カブトガニの一部の種類は、日本でも飼育可能!

何億年も前から姿の変わらない生き物たちは、時に「生きた化石」と呼ばれます。

たとえばシーラカンスやオウムガイ、ウミユリやトリゴニア……。そのなかでもカブトガニは、特徴的な青い血液が医療分野に役立つことから、大きな注目が集まっている生き物です。

今回は、そんなカブトガニの特徴や、飼育方法をご紹介します。太古のロマンであるカブトガニと一緒に暮らす生活を、ぜひチェックしてみてくださいね。

青い血液が医療にも貢献?!カブトガニってどんな生き物?

カブトガニはおよそ5億年前の化石が発見されており、その頃から姿がほとんど変わっていないことが確認されています。

人類よりもはるか昔から、同じ姿で生きているってすごいですよね。

カブトガニの種類と寿命は?

カブトガニはカブトガニ・アメリカカブトガニ・マルオカブトガニ・ミナミカブトガニの4種類があり、日本にはカブトガニの1種類が生息しています。

脱皮を繰り返し、だいたい15歳くらいで成体になるカブトガニ。個体の寿命は推定で25歳くらいといわれています。意外に長生きだなと思いませんか?

血液が青い?!医療分野で注目されるカブトガニ

このカブトガニの血液には銅が含まれており、人の血液とは違う、青い色をしています。その血液が人間の医療に多大な貢献をしてくれていることはあまり知られていません。

実にその青い血液は1リットル150万円以上の値がつくのだそうです。

絶滅の危機にも?!絶滅危惧種にも指定されるカブトガニ

実はカブトガニは、絶滅危惧種Ⅰ類(ごく近い将来に絶滅の危険性が高いもの)に指定されています。

野生のカブトガニが絶滅危惧にまで追い込まれている理由は、埋め立てや護岸工事による自然海岸の消失です。また工事にともなった海水汚染も、カブトガニから住処を奪う要因となっています。

野生のカブトガニは砂浜で産卵し、生まれた赤ちゃんは干潟に移動して成長していきます。そのため護岸で砂浜と干潟が分断されると、産卵も幼体の成長も困難になってしまうのです。

 

以下の記事では、日本の絶滅危惧種を一覧で紹介しています。今回の記事とあわせて、ぜひチェックしてみてください。

【2024年最新】日本の絶滅危惧種(レッドリスト)一覧|絶滅種と絶滅危惧種を解説

巨大カブトガニって個人で飼育できる?

実はカブトガニのなかでも、ミナミカブトガニ・マルオカブトガニ・アメリカカブトガニは一般人でも飼育可能です。

カブトガニの飼育環境は、水槽となる容器とエアレーションだけでもOK。ただしカブトガニは砂の中に潜る習性があるため、水槽の底には砂もしくは泥を設置する必要があります。

カブトガニの生育に適した水温は、25℃前後。海水を含む適切な環境を構築し、餌やりのコツさえつかめば、丈夫で飼育しやすい生き物なんですよ。

カブトガニとの暮らしを覗いてみよう

さえりさんのチャンネルでは、巨大なカブトガニが紹介されています。

人の手と比べるとこの大きさがわかると思います。直径にして30㎝はありそうです。しっぽまで入れたら50㎝は余裕でありそうですよね。

裏側はこんな感じ♡

ちょっとエイリアンっぽいですかね?

カブトガニはメスの方が大きいのだそうで、カブトガニの夫婦はこんな感じ♡

カブトガニって何を食べるの?

ちゃんねる鰐さんのYouTubeチャンネルでは、実際にカブトガニがイソメを食べている動画が公開されています。

ここではイソメを食べている動画が公開されていますが、他にもカタクチイワシやイカ・オキアミなど、口に入るものはなんでも食べちゃう食いしん坊なのだそうです。

同じ水槽のエビにもちょっとイソメをおすそ分け(笑)。

すかさず飛びつくエビの姿も可愛い♡

カブトガニはどこで購入できる?

カブトガニは、アクアリウムショップやオンラインショップなどで購入できます。生体価格は大きさや種類によって異なりますが、おおむね3,000~5,000円程度で販売しているショップが多い傾向にあります。

なかにはペアで販売しているサイトも存在しているため、希望の種類・色・個体数における価格をチェックしてみましょう。カブトガニは種類によって絶滅危惧種に指定されているため、不正なルートで捕獲された個体を購入しないように、信頼できる業者から購入することが大切です。

またカブトガニは、平均でも50~60cm程度の大きさまで成長します。幼体時の大きさにかかわらず、成長後のサイズに沿った水槽を用意しましょう。

カブトガニは、知れば知るほど奥深い生き物!

今回は、カブトガニの特徴や飼育方法、実際にカブトガニを飼育している様子などをご紹介しました。

生きているカブトガニを見られる代表的な場所は、やはり水族館。たとえば八景島シーパラダイスやサンシャイン水族館などでは、5億年以上前から姿が変わらないカブトガニの様子を観察できます。

またミニサイズの個体であれば、専門的なアクアリウムショップに行かなくても、熱帯魚ショップで販売されていることも!もちろん、YouTubeのような動画投稿サイトでもカブトガニの姿を楽しめます。

ミステリアスな生態を持ち、独特な形状や習性にファンも多いカブトガニ。ぜひこの機会にショップや動画をチェックして、カブトガニの底知れぬ魅力に触れてみてくださいね!

画像提供:さえりさん・ちゃんねる鰐さん

 

以下の記事ではおうちアクアリウムの楽しみ方を紹介しています!水性生物に興味のある人はぜひ参考にしてください。

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