この記事は2024年7月時点の内容です。
- 同じ長毛猫でも、描種によって性格はさまざま
- 描種ごとの特徴だけではなく、個体ごとの個性の尊重も大切
- ブラッシングや熱中症対策など、長毛猫特有の飼育ポイントを把握しよう
すべての描は、短毛タイプと長毛タイプに大別されます。抜け毛ケアやブラッシングなどの手間が少ない短毛種も人気ですが、ぬいぐるみのようなフワフワの被毛に包まれた長毛種ももちろん魅力的!同じ長毛種でも、描種によって性格が異なります。
今回は、日本で人気の長毛種の特徴を紹介します!手をかけてあげるほど被毛の美しさが分かりやすくなるのも長毛種の魅力。長毛種ならではの飼育ポイントも解説していきますので、描種選びの参考としてぜひ活用してください。
目次
日本で人気の長毛猫の種類・特徴9選
今回紹介する長毛種は、以下の9種類です。
- メインクーン
- ペルシャ
- ノルウェージャンフォレストキャット
- ラグドール
- ラガマフィン
- サイベリアン
- ソマリ
- スコティッシュフォールド
- ミヌエット
どの猫もファンが多く、一度知ったら抜け出せないほどの魅力にあふれています。それぞれの描種ならではの性質や特徴を知り、飼育のイメージを広げてみてください。
メインクーン
メインクーンは、アメリカ原産の長毛種です。アメリカでは最古の猫といわれており、家猫のなかでも非常に大柄な体が特徴です。がっしりした体格と大柄なサイズとは裏腹に、穏やかで優しい生活をしています。
犬のように人懐っこい個体も多く、家では飼主に寄り添って生活することを好みます。協調性に優れており、他のペットに有効的な個体も多い点が魅力です。小さな子どもや多頭飼育を検討している人におすすめの描種といえます。
ペルシャ
ペルシャは、イラン原産の長毛種です。数ある長毛種のなかでも代表的な描種であり、その豊かで美しい被毛から「キャットショーの王様的存在」でもあります。
性格は落ち着いていて気品があり、マイペースでのんびり屋さんです。飼主との距離感を大事にする個体が多く、飼育するとペットというよりは同居人のような存在になります。猫と静かな生活を好みたい人にはピッタリの描種といえるでしょう。
ノルウェージャンフォレストキャット
ノルウェージャンフォレストキャットは、ノルウェー原産の長毛種です。北欧の厳しい寒さに対応するための立派な被毛は撥水効果が高く、雪道でも歩けるように指の間にも長い被毛が生えています。
穏やかで辛抱強い性格をしており、他の動物や子どもにも有効的です。遊び好きな一面もあるため、とくに子ども相手には良き友として接してくれるでしょう。
ラグドール
ラグドールは、アメリカ原産の長毛種です。ラグドールには「ぬいぐるみ」という意味があり、名前の通りフワフワの柔らかな被毛が特徴です。体は意外にもガッシリしており、抱き心地のよいたくましさを備えています。
控えめで落ち着いた性格の個体が多く、感情の起伏が激しくありません。まさにぬいぐるみのように、抱っこやスキンシップを好むタイプです。基本的におっとりしているので、初めて猫を飼育する人におすすめの猫種といえるでしょう。
ラガマフィン
ラガマフィンは、アメリカ原産の長毛種です。被毛のカラーバリエーション以外は、ラグドールとほとんど同じ性質を持っています。ブリーダーの利権の問題が絡んだ結果、2種は異なる種類の猫として現在も認知されています。
ただし団体によってはラガマフィンを正式な描種として認めていないケースもあるため、購入の際はやや注意が必要です。性格はラグドールと同様に落ち着いており、人懐っこく甘えん坊な個体が多い傾向にあります。
サイベリアン
サイベリアンは、ロシア原産の長毛種です。西暦1000年頃から存在しているといわれているほど、歴史が古い猫でもあります。個体によっては10kgを超えるほど、たくましい筋肉と骨格を持っています。
「犬のような猫」と例えられるほど愛情深い性格で、心を開いた家族にはよく懐き甘えます。猫と濃密なスキンシップを楽しみたい人におすすめの描種です。
ソマリ
ソマリは、アメリカ原産の長毛種です。豊かな被毛だけではなく、筋肉質かつスリムで引き締まったスタイルも特徴的。見た目の美しさでもファンが多い描種の一つです。
飼主によく懐き、猫同士よりも人間と一緒の時間を過ごしたがる傾向にあります。抱っこやブラッシングなどのスキンシップを好みつつ、遊び好きで好奇心も旺盛です。猫と幅広いスキンシップを共有したい人におすすめの描種といえるでしょう。
スコティッシュフォールド
スコティッシュフォールドは、スコットランド原産の長毛種です。同種には短毛タイプもおり、子猫時代に短毛だった個体が成長とともに長毛に変化していく可能性もあります。
「初心者でも飼いやすい猫」といえばスコティッシュフォールド。飼主のことが大好きで、すぐにすり寄ってくる甘えん坊な一面が特徴です。大人しく運動量も少ないため、猫との穏やかな生活を希望する人におすすめします。
ミヌエット
昨今ペットショップでも見る機会が増えてきたミヌエットは、アメリカ原産の長毛種です。赤ちゃんのようなあどけない表情と、丸みを帯びたフォルムが特徴的で、成猫になっても子猫のような愛らしさが残ります。
穏やかでありながら好奇心旺盛でもあり、飼主や他の生き物とのコミュニケーションも好みます。多頭飼育にも向いているほど有効的ですが、ときにはマイペースな一面も。猫の多様な魅力を詰め込んだ描種といえるでしょう。
長毛猫を飼育する際のポイント
ここでは、長毛猫の飼育ならではのポイントを紹介します。長毛猫には特有のケアや注意点がありますが、手がかかる子ほど可愛いのは人間も猫も同じです。健全な飼育のために必要なポイントを押さえ、長毛猫との幸せな生活につなげていきましょう。
毎日のブラッシングは必須!
長毛猫の飼育では絶対に欠かせないお世話が、毎日のブラッシングです。最低1日1回、換毛期には1日2回の被毛ケアを行いましょう。ブラッシングが不足すると毛玉ができやすくなり、汚れや臭いも蓄積してしまいます。
また猫が毛を飲み込みすぎた結果、胃腸の中で毛玉ができる「毛球症」を発症してしまうことも。ブラッシングはスキンシップ・病気の予防・病気の早期発見につながります。子猫の頃からブラシに慣れさせておきましょう。
一部分をカットすると汚れ・病気予防に
長毛猫の長く豊かな被毛は、細菌の温床になってしまう場合があります。汚れやすい部分を適度にカットすることで、汚れ・臭い・病気の予防になります。カットが推奨される場所としては、餌が付着しやすい口の周りや、排泄物が残りやすい肛門の周りが代表的です。
とくにストレスや体調不良でお腹を壊したときには、肛門周りに排泄物が付着しやすく拭き取りも大変です。成猫になってからの肛門周りのケアは嫌がる子が多いため、子猫の頃からカットの習慣を取り入れると安心でしょう。
サマーカットは性格や環境と相談して
長毛猫を飼育していると、毎年夏のサマーカットに悩まされます。サマーカットは、体感温度を下げ熱中症のリスクを防止することが期待できます。しかし猫にとっては、サマーカットによるストレスも大きいものです。
短期間に短くしすぎると、体感温度が急激に変化し体調を崩してしまう可能性があります。またグルーミングの感覚が変化することも、ストレスの原因に。ときには獣医師と相談しながら、猫の性格・環境・年齢・体調を加味して判断しましょう。
夏場は熱中症に要注意
長毛猫の飼育で心がけたいポイントの一つが、熱中症対策です。サマーカットだけではなく、水飲み場の工夫や環境調整が求められます。家電やペット用冷却アイテムを取り入れながら、描種ごとに適した温度や湿度に整えましょう。
多くの猫にとって適した夏の室温は、25~28度といわれています。しかし住宅環境や猫の体質によっては、より低い温度が推奨されるケースもあります。とくにお留守番の際は必ずエアコンの稼働状態を確認し、複数の水飲み場を用意しましょう。
一度飼ったら戻れない!長毛猫の魅力にふれてみて
今回は、人気の長毛猫の特徴や、長毛猫を飼育する際のポイントを紹介しました。目や被毛のカラーバリエーションは描種によって異なるため、同じ長毛猫というカテゴリーのなかでも幅広い個性を感じられます。
また描種の特性だけではなく、個体ごとの性格や個性を理解することも大切です。猫は人間と同様に、一匹ずつ好みや性質が違います。お迎えの際は、複数のブリーダーやショップから検討しながら、自分にとって理想の子をじっくり探してみてください!
以下の記事では、猫がかかりやすい病気についてまとめています。参考にしてみてください。