まとめ
  • 犬鑑札と迷子札は全くの別物
  • 迷子札に記載する内容には個人情報への配慮などの注意が必要
  • ペットに負担のかからないデザイン選び
  • ペットの脱走や災害時のために、マイクロチップとの併用が理想的

普段はお利口なペットでも、散歩中や災害時にパニックを起こし、突然脱走してしまうことがあります。言葉が通じないペットと飼主さんをつなぐ方法のひとつが、迷子札の存在です。

今回は、ペットに装着する迷子札の重要性やメリット、デメリットなどを紹介します。迷子札の意味や意義を知り、万が一のアクシデントに備えていきましょう。

可愛い商品もたくさん!近年話題の迷子札ってなに?

ここでは、迷子札の意味や鑑札との違いについて解説します。

市区町村にペットを登録している人であれば誰でも受け取れる鑑札と違い、迷子札は飼主が自分で用意する必要があります。しかし、そのひと手間をかけることでペットの安全や生命を守れる可能性が高くなるのです。

ペットに迷子札をつける意味

ペットの迷子札とは、主に首輪に装着する「飼主の連絡先や住所が記載された装飾品」です。ペットが迷子札を装着することで、脱走したときや迷子になってしまったときなどに、発見者がスムーズに飼主と連絡を取れることが期待できます。

飼主の実名や電話番号を記載するため、個人情報への不安は残ります。しかしプライバシーのリスクと引き換えに、ペットの安全や健康を守るための重要な手段になるでしょう。

SNSやポスターでの呼びかけもしやすくなり、特に災害のような緊急時では見た目が似ている子と取り違えられる危険性も減ります。

犬の鑑札とは違うの?

迷子札とよく混同される標識が鑑札(犬鑑札)です。鑑札は、ペットを市区町村に登録した際に行政機関から配布される札を指します。鑑札に記載されている情報は迷子札とは違い、犬の情報を調べるための専用の登録番号です。

登録番号を行政に報告することで飼主に連絡が入るシステムになっています。もし脱走したペットが誰かに発見された場合、迷子札を装着していることで、行政を経由せずに最短で連絡を受け取れます

迷子札に記載する内容と注意点

迷子札に記載する際の注意点は、やはり飼主の個人情報の取扱いです。フルネームを記載することに抵抗がある場合は苗字のみ記載しても構いません。また自分の情報だけではなく、ペットの名前も忘れずに記載しましょう。

また迷子札を装着する場所は、リードではなく必ず首輪にすることを推奨します。なぜなら、実際に迷い犬として保護される犬はリードが外れてしまっている状態が多いからです。

首輪に迷子札を装着する際も、脱走時にリードと一緒に逃げてしまうことを防ぐため、散歩用の首輪を重ねて装着したり胴輪を活用したりすることをおすすめします。

マイクロチップが入っているならいらないって本当?

マイクロチップは専門の器具を使用することで番号が表示され、飼主の情報を確認できます。保健所や動物愛護センターで保護された場合はすぐに情報が分かりますが、一般家庭やペットショップなどでは読み取り器具は常備されていません。

またマイクロチップの装着の有無は、鑑札や迷子札と違い見た目で判別できないため、飼主に連絡が届くのが遅くなる傾向にあります。しかし体内に装着されているため、もし首輪や鑑札などが外れてしまっても調べれば必ず情報が分かります。

可能であれば、マイクロチップ・鑑札・迷子札のすべてを兼ね備えている状態が理想的だといえるでしょう。

いろいろあって迷っちゃう!迷子札の種類と用途

ここでは、迷子札の種類と用途を紹介します。鑑札や注射済票などと違い、デザインが豊富で選ぶのが楽しいことも迷子札の魅力です。それぞれのデザインの特徴を学びつつ、ペットにピッタリな迷子札をセレクトしていきましょう。

普段の首輪と同じように使える!首輪型

首輪型の迷子札は、実際の首輪のように直接ペットの首に装着します。飼主の個人情報が記載された首輪、という認識で構いません。デザインの変更がしづらく、金属素材と比べて劣化しやすいことに注意しましょう。

使い方によっては、定期的な交換が必要になる場合があります。また少し値段が張るケースもありますが、オリジナル性を出しやすくシャンプーの際には外しやすいことが特徴です。

手軽でオーソドックス!首輪につけるチャーム型

首輪につけるチャーム型の迷子札は、最も一般的な迷子札のデザインです。普段の首輪にキーホルダーのようにつけられるため、ペットの負担も最小限で済みます。

丸型や四角型がオーソドックスですが、中には肉球型や骨型などのユニークなシルエットも展開されています。金属製のため劣化しづらく、何年も同じアイテムを使いやすいのも魅力です。

落ちにくく自然なつけ心地!首輪につけるプレート型

首輪につけるプレート型は、既存の首輪に直接通したり巻きつけたりすることで装着します。チャーム型よりもさらに自然なつけ心地のため、ペットへのストレスがほとんどかかりません。

シンプルな見た目が魅力でありながら、オリジナル性やデザイン性を出しづらいことがデメリットだといえます。落ちにくいため、運動量が多い子や首の負担を最小限にしたい子にはおすすめのデザインです。

紛失しにくい!チョーカー型

チョーカー型は、首輪型とは違い「首輪+α」として装着するタイプの迷子札です。リードにつながれていないため、紛失しづらいことがメリットといえます。

多くの場合、首にかける部分はゴム・革・合皮などが用いられ、情報記載部分は金属素材が使用されます。デザイン性に富んでおり、革と金属プレートが合わさったスタイリッシュな商品が多数展開されていることも魅力です。

重要グッズを一気に収納!鑑札などが入る収納型

収納型の迷子札は、迷子札・鑑札・注射済票などの重要なグッズを一気に収納できるデザインになっています。多くの場合、ペットの首輪に取り付けられるサイズの、小さなポーチのような形状をしています。

ボタンで開閉するデザインが一般的で、中・大型犬のように首が太く強い犬種におすすめです。ただし、紛失時には重要グッズを同時にすべてなくしてしまう点には注意しましょう。

ちょっと変わり種・災害対策付き迷子札

迷子札の中には、災害時の迷子に特化したデザインも展開されています。迷子札には専用のQRコードが印刷されており、発見者が読み込むことで直接飼主と連絡できます。

また飼主自身がQRコードを読み込めば、災害時にペットを預かってもらえる協力者を見つけられる機能も。万が一の際にペットオーナー同士で助け合える機能は心強いですよね。

迷子札を選ぶときのメリット・デメリット

ここでは、迷子札を選ぶときのメリットとデメリットを紹介します。ペットの安全を守る迷子札だからこそ、正しい使い方を学んでコストが無駄にならないように活用していきましょう。

首輪型や首輪につける型の場合

首輪型や首輪につける型の場合に気をつけたいのが、首輪ごとペットから外れてしまうことによる紛失です。せっかく迷子札を装着していても、脱走途中になくしてしまっては意味がなくなってしまいます。

犬に装着する際はリードは胴輪タイプを選ぶか、首輪が外れてしまわないための工夫が必要です。反対に、猫の場合はリードがついているケースは少ないため大きな不安はないでしょう。

チョーカー型や収納型の場合

チョーカー型は首輪型と比べ紛失の危険性は少ない傾向にあります。ただし、頻繁に付け替えるパーツではないからこそ留め具部分の劣化には注意しましょう。

収納型の場合もボタンの劣化を定期的にチェックします。特に運動量が多い子の場合は、飼主が気づかぬ内にパッカリと蓋が空いてしまうことも。実際に装着した後の様子を見つつ、必要であればデザイン変更をしていきましょう。

迷子札を活用して大切なペットの安全を守ろう!

今回は迷子札の意味や意義、デザインの種類などを紹介しました。

迷子札のデザインは幅広いですが、どのデザインにも一長一短の特徴があります。例えばプレート型は手軽ですが、小型犬の場合は首の負担につながる可能性があります。

首輪型を装着するためにリードを胴輪タイプにすることで、大きなストレスを感じる子もいるでしょう。ペットの特徴や個性に合わせて適切な迷子札を選び、無理のない導入でペットの安全を守ってあげてください。

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