まとめ
  • 金魚は現在100種類以上存在し、日本で飼育できる種類は約30種類
  • 初心者向きの金魚の特徴は、体が丈夫で遊泳力が高いこと
  • 飼育中に違和感を抱いたら、アクアリウムショップの店員さんに相談する

金魚は、忙しい日々の中で癒しを求める人におすすめしたいペットの一種です。ユラユラと穏やかに水中を揺らめく姿を見ていると、心が整うような感覚になりますよね。

今回は金魚の生態や歴史、飼育しやすい金魚の種類などを紹介します金魚を飼いたいと思っている人もそうでない人も、幅広い種類の金魚の魅力に触れてみましょう。

金魚の種類は100種類以上!?

2023年現在、世界の金魚の種類は合計100種類以上といわれています。金魚は淡水魚のフナが突然変異を起こして生まれた生き物であり、現在も度重なる品種改良の中で新しい種類が生まれつつあります。

日本で流通している金魚は主に30種類

養殖が始まってから現在に至るまで幅広い種類が生まれ、日本では約30品種が飼育対象です。それぞれの品種は、主に体型・ヒレの形・カラーリングなどで大別されます。

ヒレの形やカラーの入り方などには個体差があり、種類によって性格も変わります。特に同じ水槽で複数匹の金魚を飼育する際は、トラブル防止のために気性が穏やかな種類を選ぶとよいでしょう。

種類は多いのに金魚の品種改良は難しい?

金魚はメダカのような他のペット向き魚類と比べて、産卵や成長のスピードが遅いため品種改良が困難です。

新しい特徴を持つ金魚が生まれるまでには何世代分もの時間が必要であるため、現在もブリーダーたちが工夫をこらしながら新品種の開発に勤しんでいます。

初心者におすすめ!飼いやすい金魚10種類

ここでは、初心者におすすめの金魚を10種類紹介します。

種類によって見た目や大きさも異なるため、好みやライフスタイルによってベストな種類を選んでいきましょう。

種類 特徴
和金 比較的リーズナブルに購入ができ、体も丈夫で初心者でも飼いやすい。代表的な金魚の種類であるため、幅広いショップに流通している。
コメット リーズナブルに購入でき、長く伸びて揺れる尾ひれが美しい。泳ぎが得意な種類で、和金よりも大きなサイズに育つ。
朱文金 白・赤・黒のキャリコ模様と、透明感のある鱗が特徴。食欲が旺盛で泳ぎも上手く、初心者でも飼育しやすい。
琉金 鮮やかな赤と白が特徴。合計で7つの尾を使い優雅に泳ぐ姿が人気で、体も比較的丈夫なため、初心者から上級者まで好まれる。
出目金 大きく出っ張っている目が特徴。寸胴なシルエットで愛嬌があり、個性的なビジュアルが楽しめる。
ブリストル朱文金 泳ぎがゆっくりしており、水に漂うような穏やかな動きが楽しめる。水流のある環境で育てることで、尾が鍛えられさらに美しくなる。
東錦 約18cmの大柄なサイズ感が特徴。堂々とした姿は大型金魚として厚い支持を受けており、幅広いショップで流通している。
丹頂 白い体に赤い頭部、という独自性の高い見た目が特徴。上品な佇まいで、性格も穏やか。
更紗和金 赤と白のまだら模様で、個体ごとに柄の個性を楽しめる。体が丈夫で性格も温和であり、初心者が飼育しやすい。
ピンポンパール ピンポン玉のような丸いシルエットが特徴。大きさやカラーバリエーションもさまざまで、自分好みの個体を探す楽しさがある。

金魚すくいといえば|和金(わきん)

和金はアクアリウムショップやホームセンターなどでほぼ必ず見かける、代表的な金魚の種類です。流通が多いことから比較的リーズナブルに購入でき、体も丈夫で初心者でも飼いやすいといえます。

カラーは赤色が一般的ですが、赤・白・黒のキャリコ(3色が入り混じった柄)を見かけることも。また赤・白の2色は更紗(さらさ)色と呼ばれ、アジアンな雰囲気から人気のカラーです。

  • 金額……100~15,000円
  • 寿命……8~15年
  • 大きさ……約13㎝

彗星のような尾ひれが人気|コメット

コメットは日本語に訳すと「彗星」。その名前の通り、彗星のように長く伸びて揺らめく尾ひれが特徴的な種類です。

金魚の中でも泳ぎが上手であるため、繊細な種類よりも飼いやすいことが特徴です。和金よりも大きく育つため、サイズに余裕がある水槽で飼育しましょう。

  • 金額……200~400円
  • 寿命……15~20年
  • 大きさ……約30㎝

キラキラ輝く鱗が魅力|朱文金(しゅぶんきん)

朱文金は和金・キャリコの出目金・ヒブナを掛け合わせて生まれた種類で、原種であるフナに近いため体が丈夫であることが特徴です。

キャリコと同様に泳ぐ能力が高く食欲も旺盛であるため、初めての金魚飼育におすすめといえます。鱗に透明感があり、光に反射してキラキラ輝く様子も魅力的です。

  • 金額……300~2,000円
  • 寿命……5~8年
  • 大きさ……約15cm

赤と白のまだら模様がかわいい|琉金(りゅうきん)

琉金は赤と白のまだら模様が印象的な種類で、エンゼルフィッシュのようなスクエア型のシルエットも特徴です。

3つの尾と4つの尾をなびかせながら優雅に泳ぐ姿にはファンも多く、体も比較的強めであるため飼いやすい種類といえます。餌を食べ損ねてしまうときがあるため、食事の際はしっかりチェックしてあげましょう。

  • 金額……400~24,800円
  • 寿命……5~8年
  • 大きさ……約18㎝

特徴的な目が人気の秘密|出目金(でめきん)

出目金は出っ張っている目の部分が非常に特徴的な種類です。

体は寸胴なシルエットをしており、カラーは赤・黒・キャリコが一般的です。
金魚の中でも特に上から見た際の美しさに定評がある反面、障害物で目を傷つけやすいため飼育の際はレイアウトに気を配ってあげましょう。

  • 金額……500~3,000円
  • 寿命……5~6年
  • 大きさ……約18㎝

イギリス出身の美しい金魚|ブリストル朱文金

ブリストル朱文金は、イギリスのブリストル地方で品種改良されて生まれた種類です。

一般的な朱文金よりも泳ぎがゆっくりで、ユラユラと揺れるような泳ぎには見とれてしまいます。
尾はハート型になっており愛らしく、ブリストル朱文金の愛好会も存在しているほどです。水流がやや強めの水槽で飼育することで尾が鍛えられ、ヒレがさらに美しくなります。

  • 金額……1,000~2,000円
  • 寿命……5~6年
  • 大きさ……約18㎝

大型の金魚で一番人気|東錦(あずまにしき)

おっとりとした性格で人気が高く、流通も多いためアクアリウムショップでよく見かける種類です。

頭部には肉瘤(にくりゅう)という脂肪の塊がついており、赤・黒・白のキャリコカラーも合わさって堂々とした風格を感じさせます。大型の金魚を飼いたいと思っている初心者におすすめです。

  • 金額……1,000~6,000円
  • 寿命……5~6年
  • 大きさ……約18㎝

初心者から上級者まで楽しめる|丹頂(たんちょう)

真っ白な体に真っ赤な頭部の肉瘤という個性的な見た目が特徴の丹頂は、その色合いがタンチョウヅルに似ていることから名づけられたといわれています。

上品な風貌で初心者から上級者まで愛されており、穏やかな性格であることも魅力です。特に体部が真っ白な個体はシルクが光を反射するように泳ぐため、特有の美しさを感じさせます。

  • 金額……1,000~3,000円
  • 寿命……5~6年
  • 大きさ……約13㎝

性格も温和で初心者におすすめの金魚|更紗和金(さらさわきん)

更紗和金は一般的な和金と同様に、体が丈夫で性格も温和という初心者向けの種類です。赤と白のまだら模様で尾が3~4つに分かれており、金魚ならではの美しさを楽しめます。

まだら模様の入り方は個体によって違うため、実際に店頭で見ながら選ぶ楽しさがあります。

  • 金額……1,000~3,000円
  • 寿命……5~8年
  • 大きさ……約22㎝

まん丸な体が特徴的な金魚|ピンポンパール

ピンポンパールは、名前の通りピンポン玉のようなまん丸な体が特徴的な種類です。カラーバリエーションや大きさも豊富で、テニスボールサイズからメロン玉サイズまで個性豊かに育ちます。

温和で人懐こく、餌をくれる人間にフワフワと泳ぎながら近づいてきてくれる愛想の良さが魅力的です。

  • 金額……300~20,000円
  • 寿命……5~6年

大きさ……約15㎝

実は日本原産じゃない!?金魚の生態とは?

ここでは金魚の生態や歴史について紹介します。

金魚は縁日や水族館、ホームセンターなどでも見かける身近な存在です。時にユニークな表情でも楽しませてくれる金魚について深く学んでいきましょう。

金魚には2000年の歴史がある!?

実は金魚の原産国は、日本ではなく中国です。日本には鎌倉時代から金魚の情報が輸入され、室町時代に入った頃から養殖や飼育が始まりました。

一般家庭で金魚が飼育されるようになったのは、西洋から愛玩動物の概念が持ち込まれた明治維新以降といわれています。

犬や猫が使役としての役割からペットとして愛されるようになったのと同じように、金魚も徐々に親しまれるようになりました。

種類は多いのに金魚の品種改良は難しい?

金魚はメダカのような他のペット向き魚類と比べて、産卵や成長のスピードが遅いため品種改良が困難です。

新しい特徴を持つ金魚が生まれるまでには何世代分もの時間が必要であるため、現在もブリーダーたちが工夫をこらしながら新品種の開発に勤しんでいます。

金魚は病気にかかりやすい?予防法は?

適切ではない飼育環境で金魚を育てていると、病気を患ってしまう可能性があります。特に全身に白い点が現れる白点病や、お腹が上下逆に引っくり返ってしまう転覆病などは金魚にとって身近な病気です。

金魚が病気になる主な原因は、水質悪化・水質変化・水温変化・酸欠などが挙げられます。初心者さんが金魚を飼育する際は、アクアリウムショップの店員さんに相談しながら必要な道具をそろえていきましょう。

飼育中に違和感を抱いたら楽観視せず、すぐに相談することも大切です。

金魚の魅力は無限大!実際にショップに行って姿を見てみよう

今回は金魚の歴史や生態、人気の金魚の種類などを紹介しました。

金魚をはじめとする魚たちは「ペットを飼育してみたいけれど鳴き声が心配」という人におすすめの生き物です。初心者向けの飼育書や飼育指南サイトもたくさんあるので、飼うイメージを広げながら生態を深く勉強してみましょう

また金魚が美しく泳ぐ姿は、写真だけではなく実際に店頭で楽しみたいものです。ぜひこの機会にショップに足を運び、元気に泳ぐ金魚の姿を見てみてください。

 

以下の記事では、初めて金魚を飼う方に向けて金魚の生態や歴史について紹介しています。あわせてチェックしてみてください!

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