この記事は2024年8月時点の内容です。
- 人に懐く動物や、臭い・騒音リスクが低い動物を選ぼう
- 流通量が多いペットは情報も多く飼いやすい
- 終生飼育が大前提!本当に飼えるのかをよく考えてみよう
「いつかペットを飼ってみたいけれど、大変そう……」「無理のない範囲で飼えるペットがいればいいのに……」。そんなモヤモヤを抱えている人は多いのではないでしょうか。
確かに、ペットの飼育は大変です。ごはんや排泄ケア・散歩・病院と、さまざまな義務が生まれます。しかしなかには、比較的手軽に飼育可能なペットも多いものです。
今回は、ペット飼育初心者や一人暮らしの人でも飼いやすいペットを紹介します。終生飼育が大前提という意識を持ちながら、ペットとの新しい生活をイメージしていきましょう。
目次
初心者でも飼いやすいペットの条件
以下に、初心者でも飼いやすいペットの条件を紹介します。
- 人間に懐きやすい
- 室内のみで飼育が可能
- トイレを覚える
- 鳴き声が小さい
- 抜け毛が少ない
- メジャーに流通している
なかでも「人間に懐きやすい」と「メジャーに流通している」は重要なポイントです。スキンシップを受け入れてくれる生き物は被毛ケアや排泄ケアなどがしやすく、病気・ケガの早期発見にもつながります。
また飼育者の数は、飼育情報や診察可能な獣医師の数に比例します。珍しい生き物であるほど情報が少なく、緊急時の対応のしづらさにつながります。
初心者・一人暮らしでも飼いやすい動物7選
上記の条件を考慮に入れた上で、ここでは初心者・一人暮らしでも飼いやすい動物を7種類紹介します。それぞれの生態とライフスタイルを照らし合わせながら、理想的なペットを探してください。
ハムスター
ハムスターは小さなケージのみで飼育でき、設備費も比較的リーズナブルに抑えられます。スキンシップを好む個体も多いですが、脱走に注意する必要があります。夜行性のため、日中のお留守番でストレスがたまりにくいことも魅力です。
ただしハムスターは外気の影響をとても受けやすく、飼育温度の調整が重要になってくるため、暑い日や寒いには日中もエアコンなどを使い適温にしてあげることが必要です。
ハムスターは種類によって性格に幅があることも特徴です。初心者の場合は、のんびり屋さんのゴールデンハムスターや人に懐きやすいジャンガリアンハムスターなどをおすすめします。性格には個体差もあるため、毎日お世話をしている店員さんに相談しながら決めるのもよいでしょう。
ウサギ
スキンシップが大好きなウサギは、初心者におすすめのペットの一種です。撫でられるために自分から近づいてきたり、飼主のすぐ近くで寝そべってリラックスしたり。薄明薄暮性(主に明け方・夕方に活動すること)のウサギは、日中はお昼寝をしていることが多いようです。
ウサギは非常に骨が軽い動物であるため、ちょっとした段差で骨折をしてしまうことがあります。飼育の際は階段や家具などへのケアが必要です。ワンルームでも飼育可能ですが、多少運動ができる程度の広さが理想的です。
ハリネズミ
ハリネズミは、鳴き声の不安がなく飼育スペースをとらないことから、初心者におすすめのペットといえます。夜行性で散歩の必要もなく、1ヶ月の餌代も2,000円程度です。昨今の人気に伴い、飼育情報も少しずつ充実してきました。
ワームを用いた食事もありますが、基本的にはハリネズミ用のペットフードが販売されているため虫が苦手な人でも安心です。ただし大きな音や声に敏感であるため、環境によっては防音ケアが必要になります。
小型の鳥類
小型の鳥類は手乗りとして育てられる個体が多く、スキンシップを楽しめます。セキセイインコ・ジュウシマツ・文鳥・コザクラインコなどが代表的です。頭がよく人に懐いてくれるため、日々のなかで絆の深まりを感じられます。
ケージの底に落ちた排泄物や食べかすを毎日掃除していれば、臭いの心配はほとんどありません。抜け毛の不安もケージ内だけで済むため、お世話がしやすいことが魅力です。ただし1日でもお世話を欠かすと命に関わるため、出張時の預け先を確保する必要があります。
トカゲ
爬虫類は、哺乳類や鳥類と比べて体が強い傾向にあります。特にヒョウモントカゲモドキをはじめとするトカゲの仲間は荒地をルーツに持つため、環境にあまり神経質にならなくても、安心して飼いやすい種類です。トカゲは温和な性格の子が多く、トイレもしっかり覚えてくれます。
ハリネズミと同様に、現在は虫以外のフードも充実しています。愛嬌のある顔つきや個性的な柄など、独特なビジュアルでファンを拡大中です。
ただし哺乳類ほど多くのスキンシップはできないため、同じ家での共生を楽しむような飼育スタイルになります。
カメ
カメは体が丈夫で病気にかかりにくい種類が多く、安心して飼育しやすい生き物です。時間をかけてゆっくり信頼関係を深めていくことで、水槽の内側から近づいてきてくれるほど懐きます。
カメの飼育で注意したい点が、気温・水温の維持です。カメは変温動物のため、体温を自力で保てません。温度が下がりすぎると冬眠状態に入り、場合によっては命に関わることも。1年を通して温度の調節が必要だと認識しましょう。
金魚
金魚は人に懐く魚の代表格です。品種も多く、ショップで個体を選ぶところから楽しめます。ゆらゆらと泳ぐ美しい姿はアクアリウムでも人気で、金魚を飼育する水槽は癒しのインテリアとしても機能します。
金魚の種類や水槽のタイプなどによって、適したメンテナンスグッズが異なります。特に飼い始めは水質変化を含む慎重な対応が求められるため、店員さんに相談しながら体の強い個体を選んでもらいましょう。
「簡単に飼育できる=雑に飼育してもいい」ではない
飼育が簡単なペットを選ぶにあたって、今一度心がけていただきたいポイントがあります。それは「雑に飼育してもいいペットは存在しない」ということです。
特に生体価格や初期投資がリーズナブルな生き物を飼う場合、飼育への責任感が薄れてしまうケースがあります。当然の話ですが、1,000円のハムスターでも、100万円の犬でも、命の価値は同じです。
ここで紹介した生き物たちは、あくまで飼育のプロセスが比較的簡単だという理由で紹介しています。ペットを飼う以上オーナーとしての責任を持ち、しっかりお世話ができるかを自己評価してから、飼育を始めるかどうかを判断してください。
終生飼育が大前提。飼育が容易なペットでも、環境の整備を最優先に
今回は、初心者・一人暮らしでも飼いやすいペットを紹介しました。
ペットは、終生飼育が大前提です。「簡単に飼える」の言葉だけに釣られず、経済的・時間的・生活環境的に終生飼育が可能であるかどうか判断した上で、生体を選んでいきましょう。もし「今の自分には難しいかもしれない」と思った場合は、飼わない選択も一つの愛情の形です。いつか自信を持って「飼える!」と言える日のためにも、動物の生態やケア方法について学んでいきましょう!
以下の記事では、ペットに人気の爬虫類を紹介しています。それぞれの魅力がつまった爬虫類たちも、ぜひ一緒に暮らす家族として検討してみてください。